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[料理レシピ] 雁月 <岩手>
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一説には、満月にむかって、群れをなして羽ばたく雁に見えることから、「雁月(がんづき)」と呼ぶそうだ。まあるく蒸し上げた生地と黒ごまやくるみのアクセントに、そんな謂れがあるなんて、気が利いている。岩手県南部では、古くから農作業の合間に食べる小昼(おやつのようなもの)や祝儀のお菓子として作られてきた。

簡単に言うと、小麦粉と砂糖を膨らました、蒸しパンのようなお菓子。材料をよく混ぜて蒸すだけで、あっというまにできる。黒砂糖の素朴な甘みとふわふわもっちりの食感は、いくら食べてもお腹にやさしくて、「もう一切れいけるかな」とついつい手が出てしまう。お茶と一緒にほっと一息つくには、まさに最高のおやつだ。

生地には、玉砂糖、白砂糖、酢、味噌、醤油、はちみつ、牛乳など、いろんな材料を使うパターンがある。白砂糖で作れば白い雁月ができるし、味噌を入れればコクが増す。このあたりには、どこのうちにも我が家の雁月レシピがあるそうだ。

同じ「雁月」でも、宮城県に行くと、蒸しパンタイプのものよりも、ねちっとした「ういろう」タイプの雁月が主流のよう。同じ名前のお菓子でも、地域の風土や気候によって、その土地に最も適した調理法に変化したのだろうか。それでこそ郷土のおやつだと思う。




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●雁月

<材料> 直径20cmの型
小麦粉  150g
ベーキングパウダー 小さじ1
黒砂糖  100g
お湯   100cc
卵    1個
黒ごま  適宜
くるみ  適宜 

<作りかた>
1. 小麦粉とベーキングパウダーをあわせてふるっておく。
2. 黒砂糖は少し粒が残るくらいまでお湯で溶かす。
3. 卵を溶き、1に加えてよく混ぜる。
4. 3に2を加えよく混ぜる。
5. 蒸し器を用意し、直径20cmくらいの型に生地を流して、黒ごま、くるみを散らして蒸す。強火で20 〜30分くらい。竹串を刺してなにもついてこなければできあがり。



【2009/02/10 01:07】 | 料理レシピ | page top↑
[料理レシピ] やせうま <大分>
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大分県で古くから食べられている郷土料理「やせうま」。

「やせうま」という不思議な名前からは、どんな食べ物だか想像もつかない。

小麦粉を練って生地を作り、指で長く伸ばして麺状にする。それを茹でて、きな粉と砂糖をたっぷりまぶして食べる。実はそんなおやつが「やせうま」の正体。もちもち、ぎゅっぎゅとコシのある手づくり麺に、きな粉と砂糖の自然な甘みが、なんだかとっても懐かしい気分にさせてくれる。

「痩せた馬?」と勘違いしてしまいそうなおかしな名前の由来は、平安時代にまでさかのぼる。昔、藤原鶴清麿という幼い貴族の子が、わけあって都から逃げ延びて豊後(現在の大分県由布市)にかくまわれ暮らしていた。その子の乳母は京都の八瀬(やせ)出身で、ひっそりと隠れ住んでいたこともあって、若君に自分のことを本名ではなく「八瀬」と呼ばせていたのだとか。

そんな八瀬が作っていた「小麦粉の麺にきな粉をかけたおやつ」が、若君のたいそうなお気に入りだった。若君はそのおやつを「うま」と呼び、「八瀬、うまうま。」とせがんでは作ってもらっていたそうな。いつしか若君のおやつは「やせうま」と呼ばれるようになり、人々に知られるようになっていった。

「やせうま」は、そんな可愛らしいエピソードが語り継がれるとともに、今でも大分県では素朴なおやつとして家庭で手づくりされ続けている。このあたりではお盆のお供えにも欠かせないものだそうだ。




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●やせうま

<材料> 2人分
小麦粉  75g
ぬるま湯 50cc
塩    ひとつまみ
きな粉  1/4カップ
砂糖   1/4カップ

<作りかた>
1. ボウルに小麦粉と塩を入れ、ぬるま湯を加えながらよく捏ね、ひとまとまりになったらラップをして20分ねかせる。
2. 1の生地を10等分し、人差し指くらいに伸ばして、ラップをしてさらに20分ねかせる。
3. 2の生地を指で薄くしながら長く伸ばして麺状にする。
4. たっぷりのお湯を沸騰させ、3を茹でる。茹であがったらざるにあげてあおぎ冷ます。
5. 麺にきな粉と砂糖をまぶしてよく絡ませ、器に盛ればできあがり。


きな粉と砂糖はたっぷりのほうがおいしいです。




【2008/12/16 23:58】 | 料理レシピ | page top↑
[料理レシピ] 大山おこわ <鳥取>
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具だくさんでほくほくもちもち。餅米の甘みが口の中いっぱいに広がる。

鳥取県の大山山麓や米子周辺に伝わる郷土料理の「大山おこわ」だ。

最盛期には高野山や比叡山と並ぶほどに山岳信仰が盛んだった大山周辺。大山おこわはもともと、修験場として栄えた大山の僧兵たちの携帯食だったとか。キノコや山菜、山鳥など豊かな山の恵みを詰め込んだおこわを、厳しい修行の日々の滋養食としたのかもしれない。

かつては「汗入りおこわ」と呼ばれて、庶民の間にも広まってからは、毎年行われる氏神さまの例祭や祝儀、祭事の際に、ごちそうとしてどこのうちでもで手づくりされたものだった。貴重な餅米を贅沢に使い、四季折々の食材をふんだんに炊き込んだおこわは、おめでたさを増幅してくれたに違いない。明治時代には、大山寺の博労座で開かれていた牛馬市で、牛や馬の仲買商人たちの食事として出されるようになる。その頃から大山寺周辺の食堂などで「大山おこわ」の名前で提供されはじめ、いつしか大山名物になっていったのだとか。

今でも大山周辺では、各家庭で作り続けられていて、使う具材も家によってさまざま。地元で穫れる旬の食材を、皆好き好きに使うところが一番のポイントだそう。




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●大山おこわ

<材料>
餅米     3合

鶏胸肉    1枚
筍水煮    1/2個
ニンジン   1/2本
コンニャク  1/4枚
椎茸     2個
ちくわ    2本

醤油     大さじ3
砂糖     大さじ3
みりん    大さじ2
酒      大さじ2

だし汁    適宜 
サラダ油   大さじ1

<作りかた>
1. 餅米を洗って、たっぷりの水に浸けて一晩おく。
2. 作る数時間前に餅米をザルにあけ、水を切っておく。
3. 具材はすべて細かく切り、コンニャクは下ゆでする。
4. フライパンにサラダ油を敷き、具材を炒める。
5. 鶏肉に火が通り、全体がしんなりしたら味付けして火を止めておく。(*1)
6. 炊飯器に餅米を入れ、だし汁をひたひたくらいに注ぐ。(*2)
7. 餅米の上に具材を敷き詰めて、普通に炊いたらできあがり。


山菜、ゴボウ、栗、さつまいもなどを入れてもおいしい。
いろいろな具材で試してみてください。



*1 具材にはちょっと濃いめに味を付けるのがポイント。

*2 餅米は吸水しやすく、水が多すぎるとベタベタに粘ってしまうので、おこわを炊く場合は水を少なめに。目安は餅米よりも2mmくらい上まで注ぐくらい。水の量は餅米の量を基準にするので、具材が多くなってしまっても水を増やす必要はありません。




【2008/12/14 23:28】 | 料理レシピ | page top↑
[料理レシピ] 鮭の焼き漬け <新潟>
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新潟県村上市を流れる三面川は、たくさんの鮭が遡上する川。

村上の鮭漁の歴史は古く、平安時代にはもう都に献上されていたという記録も残っている。江戸時代には三面川の鮭が藩の財政を支え、村上の発展を担っていた。日本初の鮭の近代的な人工孵化に成功した明治時代に入ると、鮭の遡上数も年々増加し、村上の人々の暮らしはますます鮭なしでは語ることのできないものに。

そんな村上には豊かな川の恵み「鮭」を余すところなく味わおうと先人たちが考えだした、100以上の鮭料理が伝わっている。その中でも、鮭の焼き漬けは生鮭がおいしい季節に好んで作られる。

生鮭を焼いて、あつあつのまま漬けタレに漬け込む。たったそれだけのレシピ。なのに、醤油が絶妙の塩梅で鮭本来の旨味をしっかり引き出していて、得も言われぬ絶品なのだ。




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●鮭の焼き漬け

<材料>
生鮭  4切れ
醤油  大さじ3
酒   大さじ4
みりん 大さじ2

<作りかた>
1. 生鮭は食べやすい大きさに切り、グリルで両面を焼く。
2. 漬けダレは小鍋で一度煮立たせて、冷ましておく。
3. 漬けダレをバットなどに入れ、焼き上がったあつあつの鮭を漬ける。
4. そのまま冷蔵庫などで漬け込めばできあがり。食べごろは、1時間〜3日後くらい。

そのままでもとてもおいしいが、お好みで大根おろしなどを添えても。




【2008/12/10 20:38】 | 料理レシピ | page top↑
[料理レシピ] ごまだし <大分>
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豊後水道に面した大分県南部の佐伯市は、佐伯藩時代から「佐伯の殿様、浦でもつ」といわれるほど、豊かな海の恩恵を受けて栄えてきた。

そんな佐伯市ならではの郷土料理が「ごまだし」。

「ごまだし」とは、エソという魚を焼いて身を取り、ゴマや醤油などといっしょにすりつぶしてペースト状にしたもの。エソの旨味とゴマの香ばしさが詰まったごまだしは、お湯で溶くだけで芳醇なスープになってくれるのだ。ごまだしを茹でうどんにのせて、お湯をかけていただく「ごまだしうどん」として食べるのが一般的で、佐伯市ではうどん屋や食堂のメニューにも並んでいる。

食事のたびにダシをとる手間も省け、手軽に使えるごまだしは、忙しい漁師の奥さんが考案したといわれている。このあたりでは、エソだけでなく、そのときそのときでたくさん獲れた魚をごまだしにして保存していたそう。

うどん以外にも、素麺、冷や奴、お茶漬け、おひたしなど、そのまま幅広く料理に活用できるのも心強い。野菜炒めやチャーハンにも、隠し味に加えれば深みが増して本格的な味になってくれる。




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●ごまだし

<材料> 作りやすい分量
エソ    50g(なければアジや鯛、煮干し*1など)
すりゴマ  30g
醤油    大さじ3
砂糖    大さじ2
酒     大さじ2

茹でうどん 人数分
カマボコ  適宜
万能ネギ  適宜
熱湯    適宜

<作りかた>
1. エソは頭と内臓を取り、グリルで焼いたら身をほぐす。
2. 1のほぐし身、すりゴマ、醤油、砂糖、酒をペースト状になるまでミキサーにかける。
3. 器に茹でうどんを入れ、2とカマボコなどの薬味をのせて、熱湯をかけていただく(*2)。


*1 煮干しを使う場合は、頭と内臓の部分と、大きい骨を取り除いてミキサーに。

*2 ごまだしは味をみつつお湯で溶いてください。「うどん1人分/ごまだし山盛り大さじ1」くらいが目安になります。上の写真はお湯を注ぐ前です。



【2008/12/03 23:58】 | 料理レシピ | page top↑
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